第3章:仲間と旅立ちの始まり

第17話

17話:観測者の揺らぎ──世界の“外側”から伸びる手

森の脈動がようやく落ち着き、精霊の幼体も薄い光を取り戻していた。ミアは胸の前でそっと光を包み込みながら、弱々しい笑顔を見せる。「……よかった……この子、まだ生きてる……」ガルドがほっと息を吐く。「森が本当に消えるかと思ったぜ……!」ルリエは...
第16話

16話:観測者の影──“創造者”からの視線

森の心臓の光がゆっくりと安定し、侵食者が裂け目の奥へ消えていったあと。濃い静寂が森を満たしていた。ミアはまだ涙を浮かべたまま、ハルイチの袖を強く握っている。「ハルイチ……ほんとうに……大丈夫……?」ハルイチは少し深呼吸し、微笑む。「なんとか...
第15話

15話:異界の影──“侵食者”との邂逅

裂け目の奥で揺らぐ黒い影は、形を定めず、まるで煙と液体の中間のような質感で、こちらを覗いていた。それは“目”のように見えた。しかし、正確には……形容しがたい“存在の穴”だった。ミアが抱える精霊の幼体が激しく震え、光を失いかける。「……いやっ...
第14話

14話:森の心臓と“外界からの侵食”

森全体が揺れた瞬間、空気が凍りついた。風はないのに木々が震え、地面が低いうなり声をあげる。ミアが精霊の幼体を抱えるように両手をそっと包み込む。「……急いで……このままだと、森が全部……消えちゃう……」ハルイチは周囲を見渡す。先ほど見えた“影...
第13話

13話:森の亡霊と“導きの光”

森の奥へ足を踏み入れるほど、空気は重く、冷たくなっていった。陽を遮る木々、枯れた落ち葉、そして――生物の気配がまったくない。ハルイチの胸がざわつく。(……これは、本当に“森が死んでいる”……?)ミアはずっと、晴一の袖を握ったままだ。彼女の瞳...
第12話

12話:消えた森と魔力の穴

朝のギルドは、活気と騒がしさで満ちていた。酒場併設型のギルドは、朝から慌ただしい。依頼を受ける冒険者、徹夜明けで戻ってきた者、武具の点検をする者……そんな喧騒の中、晴一たちは受付カウンターへ向かった。「来たな、新人パーティ《アナライズ》。今...
第11話

11話:ギルドによる正式保護・仲間加入

騎士団が撤退していった空を、ミアはぼんやりと見上げていた。身体は震えている。魔力も消耗している。それでも──ミアは確かに“やり遂げた”。俺はミアの肩に上着をかけ、抱き寄せた。「よく頑張ったな。もう無理しなくていい。」ミアは小さく頷き、俺の胸...