ゴブリンスレイヤー アニメレビュー|残酷と冒険の狭間で生きるオッサン視点のファンタジー

異世界バトル

基本情報

  • 作品名:ゴブリンスレイヤー
  • 原作:蝸牛くも(GA文庫)
  • アニメ制作:WHITE FOX(第1期)、LIDENFILMS(第2期)
  • 放送時期:2018年(第1期)、2023年(第2期)
  • ジャンル:ダークファンタジー、冒険

あらすじ(ネタバレ少なめ)

とある辺境の冒険者ギルドで、「ゴブリン退治専門」を自称する男がいた。その名もゴブリンスレイヤー。
世界にとっては最下級モンスターであるゴブリンだが、村にとっては脅威そのもの。彼はただ黙々と、愚直に、ゴブリンを狩り続ける。

ある日、新米冒険者の女神官は仲間と共にゴブリン退治へ赴くが、あまりに無知な彼らは壊滅寸前に追い込まれる。そこに現れたのが、鎧で顔も隠した「ゴブリンスレイヤー」だった――。


見どころ・注目ポイント

第1期(2018年)

  • 冒頭の衝撃:いきなり新米冒険者たちがゴブリンの恐ろしさを体感するシーンは賛否両論だが、視聴者に「この世界は甘くない」と叩き込む。
  • 寡黙な主人公:セリフも少なく、自己主張もしない。だが行動で語る姿が渋い。若者には理解しづらくても、オッサンには「黙ってやる」姿勢が沁みる。
  • 仲間との化学反応:女神官、妖精弓手、鉱人道士、蜥蜴僧侶との掛け合いが軽妙。重苦しいだけじゃなく、ちゃんと冒険譚のワクワク感もある。

第2期(2023年)

  • 人間関係の深まり:新米冒険者たちが少しずつ成長し、ギルド全体で描かれる物語が広がる。
  • スケールの拡大:ゴブリン退治専門から一歩踏み出し、「冒険者としての責任感」と「己の流儀」の狭間で葛藤するゴブリンスレイヤー。
  • オッサン的共感ポイント:若い頃は「世界を救う勇者」に憧れた。でも今は、「身近な脅威を潰す」ことの大事さが身に染みる。そういうリアリズムに胸を打たれる。

劇場版「GOBLIN SLAYER -GOBLIN’S CROWN-」

  • サイドストーリー的な位置付けだが、戦闘シーンの迫力は映画館向け。
  • 過去の依頼者との因縁が絡み、ゴブリンスレイヤーの哲学がより深掘りされる。

ファントムレビュー(オッサン視点)

ゴブリンスレイヤーを観ていると、「地味で誰も褒めてくれない仕事」を延々とやり続ける男の姿に重なる。
若い頃は派手な成功を夢見てた。でも現実は、目の前の「小さな問題」を一つずつ片付けることの連続だ。

それを笑う奴もいるし、価値を理解しない人もいる。けど、そういう「誰もやりたがらないこと」をやれる人間が社会を支えてるんだよなぁ。
ゴブリンスレイヤーを見て「これは俺の話だ」と妙に共感してしまったオッサンは多いはず。

何故か、自分の仕事と重ねてしまう自分がいる。理不尽な相手はゴブリンを思うようにしている。


総評

『ゴブリンスレイヤー』は、ただのダークファンタジーじゃない。
「誰も評価しない地味な努力」に光を当てた、オッサン心に突き刺さる物語だ。

  • 戦闘シーンは骨太で、冒険の緊張感も十分。
  • 女性キャラも多いが、あざとさより「生き抜くための強さ」が描かれているのも好印象。
  • 若い人にはショッキングかもしれないが、大人には「生きるってこういうことだよな」と納得できる。
  • ファントム評価は星5であるが、観る人を選ぶダーク感がある。エグいって言葉は適切な表現かも?

おすすめ度:★★★★★(星5/5)


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